コラム

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2016.11.09

シアリスとアドシルカ

ED治療薬として、世界で一番人気がある薬が日本新薬から販売されている「シアリス」です。24~36時間と長時間作用している、副作用が少ない、食事の影響を受けにくいといった長所がシアリス人気の要因でしょう。シアリスの主成分は「タダラフィル」というものですが、同じ成分で「肺動脈性高血圧症」という病気に適応のある薬として「アドシルカ」というものあります。シアリスとアドシルカにはどのような違いがあるのでしょうか。今回はシアリスとアドルシカについてお話しいたします。

シアリスとは

前述のとおり、シアリス(成分名:タダラフィル)はバイアグラ(成分名:シルデナフィル)、レビトラ(成分名:バルデナフィル)に次いで日本では3番目に厚労省の認可を得た「ED治療薬」です。現在シアリスは日本新薬から発売されていますが、製造は「日本イーライリリー社」が行っています。日本の製薬業界ではこのように製造業者と、製造販売業者と役割を分けることがあります。実質的なシアリスの責任を持つのは日本新薬になりますので、基本的には日本で販売されているシアリスは日本新薬の薬として考えてよいでしょう。
シアリスは2005年9月に承認の申請がなされ、2007年9月に販売が開始されました。1999年のバイアグラ、2004年のレビトラに続いて、3番目のED治療薬として他のED治療薬にない特徴をもつことから注目を集めました。

シアリスは食事の影響をほとんど受けない?!

ED治療薬の初心者の方の失敗例として、食事のあとの服用で効果をほとんど得られなかったということがあります。自分の体の状態が薬を飲んでも治らない段階までなんらかの病気が進行しているのではないかと誤解されたり、服用したものが偽モノじゃないのかと不安になる方も少なくないようですが、ほとんどの方が飲み方のタイミングを間違っていたために効果を得られていないというパターンです。
これは食事などで胃や腸に膜が張られてしまうと、服用した薬の吸収率が下がってしまうことに原因があります。バイアグラ(成分名:シルデナフィル)・レビトラ(成分名:バルデナフィル)のシアリス以前のED治療薬は、このように食事の直前・直後に服用すると吸収されにくいという弱点があります。
この点を改良したシアリス(成分名:タダラフィル)の最大の特徴が食事の影響を受けにくいという点です。シアリスのキャッチコピーとして「食事の影響をほとんど受けない」というものがありますが、実際厳密には多少の影響は受けます。

性行為の前後のシチュエーションとして食事はなかなか避けるのが難しく、バイアグラ・レビトラでは服用のタイミングを見定める必要があります。またそのことが気になってしまうことが引き金になって、無用な緊張などの精神的なストレスを引き起こす可能性もあります。シアリスであればそのような心配も必要なく、性行為の約1時間前の服用で効果が期待できるのです。

薬がどのように吸収され、体中に広がり、代謝されて、排出されるかの過程を「薬物動態」といいます。Sトーマス フォルグ、ビバリー E パターソン、アラン W ベディング、クリストファー D ペイン、ダイアナ L フィリップス、レベッカ E リシュコ、マルコム L ミチェル等による、シアリスの薬物動態に関する論文、「健常者におけるタダラフィルの薬物動態(Tadalafil pharmacokinetics in healthy subjects)」によると、90パーセントの確率で、「高カロリー」の食事を摂った人と、空腹の人の服用に差が出なかったという研究結果が発表されています。
アメリカの厚労省にあたる「FDA(Food and Drug Administration=アメリカ食品医薬品局)」によると、「高カロリー」の定義は800~1000キロカロリーとされていますので、この論文は800キロカロリー以上の食事の後の服用では、100パーセントシアリスの効果が得られるわけではないと読み取ることが出来るのです。
シアリスはバイアグラ、レビトラと比較して食事の面で利用しやすくはなっていますが、やはりより確実にシアリスの効果を得たい方には空腹時の服用がより好ましいと言えます。

30~36時間の持続時間

またシアリス(成分名:タダラフィル)の特徴として、持続時間が長いという点があります。バイアグラ(成分名:シルデナフィル)が3~4時間、レビトラ(成分名:バルデナフィル)が5~6時間ED改善効果が持続する一方で、シアリスは30~36時間効果が持続します。週末に飲んでおけば、一日以上効果が続くことから海外では「ウィークエンドピル」とも呼ばれています。
これは血液内の薬の成分が抜けるまでの時間、ひいては体から薬の成分が抜けるまでの時間が、バイアグラ、レビトラと比較して非常に長いことからもたらされています。イーライリリー社によると、シアリス5mg、10mg、20mg、40mgをそれぞれ服用した後の血中濃度が一番高くなるまでの時間(T-max=最高血中濃度到達時間)は、30分~4時間で到達し、その後ゆっくりと消失するとしています。その後の消失半減期(濃度が半減するまでの時間)は、バイアグラが3~4時間、バルデナフィルが3.2~5.3時間なのに対して、シアリスは倍以上の約14~15時間とされています。

肺動脈性高血圧症とは

アドシルカ(成分名:バルデナフィル)の適応とされている「肺動脈性高血圧症」とはどのような病気なのでしょうか。人の体は呼吸で酸素を取り込んで二酸化炭素を出すというサイクルを繰り返しています。肺で取り込まれたは酸素は、心臓がポンプのように作用することで血液と一緒に全身に巡り渡ります。肺動脈性高血圧症では、心臓から肺への血流量が増すことで、肺から心臓へと続く「肺動脈」の血圧が高くなってしまう病気です。それに伴い、むくみや動悸、倦怠感といった症状が主な症状として現れます。肺動脈性高血圧症の原因はまだよくわかっておらず、難病に指定されています。

アドシルカとは

アドシルカ(成分名:タダラフィル)はシアリス(成分名:タダラフィル)同様に、イーライリリー社が製造し、日本新薬から発売された「肺動脈性高血圧症」の治療薬です。タダラフィルはPDE-5阻害薬というものに分類され、cGMP(サイクリックGMP)を分解する働きをもつ「PDE-5」という酵素の働きを阻害する効果があります。このcGMPは「平滑筋」と呼ばれる血管の周辺で血流にかかわる組織に作用し、血管を広げ血流を増やす効果があります。アドシルカを服用することでcGMPの働きを抑制するPDE-5を阻害し、血管を弛緩させることによって血流を改善させることができます。

シアリスとアドシルカの違い

シアリスとアドシルカは、適応とする症状が異なるだけで成分はまったく同じ「タダラフィル」というものになります。最近のAGA(男性型脱毛症)の新薬で言うと「ザガーロ」という新薬が、以前まで前立腺肥大症に適応のある薬として処方されていた「アボルブ」という薬から名前が変わっただけで、「デュタステリド」という同成分のものであることと同じと言えます。
肺動脈性高血圧症の薬としては、1日に1回、1回40mgを服用します。これはED(勃起不全)の極量以上のものになりますので、アドシルカでは大丈夫だからED治療にも40mg飲んでもよいというわけではありません。ご注意ください。
シアリスの錠剤が黄色にタダラフィルの含有ミリ数が刻印されているのに対して、アドシルカはタダラフィル20mg含有の1種類のみになり、ピンク色の錠剤に識別番号である「4467」という数字が刻印されています。
なお当院ではアドシルカの取り扱いはございませんので、あらかじめご了承ください。

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